デニム・ブルーママン21の4

 

折れないプライドを私は維持した積りではいましたが、それは、わたしの要塞に掘って埋めてしまったもので、自分の良心に少し逆行してしまう行為。みんなに話すのも、気は引ける。私の青春時代はあまり話したくありません。皆が演技をしないといけない時代、終戦間近のおぞましい日本の様相です。私は父親からそこまで注目は受けてはいないと、そう誤解をしていたのです。姉や妹、兄にコンプレックスを抱いていました。父親に対しても、母親に対しても、一歩下がり本当の自分をさらけ出すことはなかったのです。