2024-01-01から1年間の記事一覧

デニム・ブルーママン22の4

70年前の普賢山は今の様子を見てもそう変わりがない。私は70年前の今日、この山に登り、求婚されますが、家に寄ってもらえないだろうか?の相手の打診をしぶしぶ飲み込んで矢上神社の横にある男性宅を初めて訪問することになるのです。山という大自然が、私…

デニム・ブルーママン22の3

私は男性の性格にしぶとい一面があることに閉口します。家には行きたくない…上手く断ったのですが、やんわりが通じない。私はひとつだけ、手段があるとすれば、これしかないと観念します。家に一回だけ寄って、この実績を盾に永遠に断る方策でした。私は、白…

デニム・ブルーママン22の2

山を降りたあと…僕の家に寄ってもらえんかと思ってるんだけど…彼の顔は蒸気機関車のようにまるで湯気が出そうで、私は困ってしまいます。ミチは何も事前に私には伝えてはいなくて、私はやぶから棒に対峙をしていました。私が最も恐れたのは、古い因習を、ま…

デニム・ブルーママン☆第22章

私は強い要請を受けていました。ミチの作ってくれたおにぎりを口に含んだ瞬間…

デニム・ブルーママン21の21

結婚して苦労するのは目に見えていました。なぜなら、みずからに妥協の栞を入れないといけない。背が高く、弁論が闊達でなければ…しかし、ミチがいなくなって、この男性はおしゃべりであることが判明してきます。私は、のべつ間もなく話すタイプは大嫌い…し…

デニム・ブルーママン21の20

バス停に着き私は、上背の高い男性を探します。どこにも見当たらない。ひょっと後ろを見たらミチが前に出て来て、男性を紹介しました。人の良さそうな男性を見て私は、まさかの坂を登っていました。あ、あ、そう言いかけて、男性は、尻込みしました。ミチは…

デニム・ブルーママン21の19

蛍茶屋まで電車で行き、バスを待ちました。まっ暗なトンネルを過ぎたらそこには東長崎は開けている…私には実際、自信のなさから来る迷いはありました。教員を続行する意志はあっても、本当に自分の子供を育むことは出来るのか?仲間教師たちのにぎやかな子育…

デニムブルー・ママン21の18

今、みんなが、平成、昭和、大正を思うように、私も、大正、明治、その前…江戸時代まで遡り鑑みる必要がはあったのです。ミチのお母さんは明治22年生まれと聞いて、私は咄嗟に、江戸時代と被ることに愕然とします。江戸ならまだ、幸先は良かったのに、明治維…

デニム・ブルーママン21の17

私が学んだ実生の哲学は存在しました。父が満足には、自分の意見も言えず海の藻屑になったように、現実の社会には大きな裂け目が存在すること…しかし、それを見たら、みんなが、神経を尖らせ、日本のことを全く考えてないと、騒ぎ出すことは、私には分かって…

デニム・ブルーママン21の16

母を亡くしてからの私は、真夜中になると、心底怖い思いに打ちひしがれ泣いてばかりいました。これは、天涯孤独の通常なんだ…そう心して掛かるも、未来を想像すると、伴侶のある勢いは、全然違うかもな…に行き着く…。ミチは、亡くなった父親を大層尊敬してい…

デニム・ブルーママン21の15

ミチは何としても、お兄さんを紹介したい気迫に満ち溢れ、私も素敵な方なら、一回くらい会ってもいいな…は心深くにありました。教員を辞めてしまうことは、全く頭にはありません。母が亡くなり兄と姉妹で財産を分け、私はそこまで金銭に逼迫した状況にはなか…

デニム・ブルーママン21の14

私はミチに、総勢何人が一家にいるのか?質問しようとして一歩下がりました。これ以上質問しては、いけない。興味を、持つことが、親密に加速を掛けてしまう…と。なんと言っても理想の男性像がありました。私の兄のように、弁論にたけるスマートさは必須なん…

デニム・ブルーママン21の13

私が極度に寂しいを感じたとき、ミチは上手く私の心を、キャッチし、こう言うのです。兄と会ってみたら、きっと、わかるわ…ミチが兄を紹介するにしても、あくまで私は、のち添えであることは察知していました。ミチも、それを正直に打ち明けて説明したのです…

デニム・ブルーママン21の12

ファザーコンプレックスだった私の性格がある時、最高の境地を得たのも、父が、直に褒めてくれたときでした。頭を使う仕事であっても、そうでなくとも、気負いは必要はない…と話してくれたのです。父はまず私の学習態度を評価してくれました。大人しく、芯は…

デニムブルー・ママン21の11

自分の中で理想とする女性像は、思いっきり背伸びをすれば母でした。しかし、それを目指せ…は無理なことは分かっていました。母は母なりに軍国の世を生きて、四人の子供たちを大人にし終えた。それだけで、充分役目は果たしていると、私は解釈しました。そん…

デニム・ブルーママン21の10

まだふたりとも、若い。私は25歳でミチは二歳下。それなのに、ミチはかなり焦っているように見えました。お互いの家庭の話に入るには、かなり、打ち解けないと私は、無理。このお茶の教室も、母から強く勧められて、来ていたくらい、出不精の私でした。小学…