デニム・ブルーママン21の16

 母を亡くしてからの私は、真夜中になると、心底怖い思いに打ちひしがれ泣いてばかりいました。これは、天涯孤独の通常なんだ…そう心して掛かるも、未来を想像すると、伴侶のある勢いは、全然違うかもな…に行き着く…。ミチは、亡くなった父親を大層尊敬していて、同居する母親に全部のお給金を渡していることにも現れているように、未亡人になったお母さんを、ミチ、兄、そして、そのお姉さんが支える構図は見て取れました。お姉さんはひとつ上で小学校教員の出戻りと聞きました。最初は、ふたりで新生活をスタートさせても良い♪とのミチの提案に、私は、好感を抱きました。自宅は39坪の二階建の家だと聞いていました。しかし、そこにこれだけの人が棲むとなると、大変なこと…ため息も漏れて来ます。私は、孤独がどれだけ辛いか身に沁みていただけに、ミチのおにぎり持参の案を快諾したのです。