新天地を求めて

 

実際にはあたしの本籍地は今棲む家だ。しかし懐かしい思い出が効力を発揮しているのか、あたしは福岡市南区大橋一丁目にこだわってここを本籍地と頭の中で置いている。私と亡夫はここで新戸籍を作って入籍を果たしたからだ。一丁目には何かがあるな・・は以前から思っていた。一丁目は大々的な構想に出れるスタート地点になる。便利な場所でユニード大橋が近隣にあって、西鉄大橋駅周辺は便利さの極致・・・しかしあたしの心はうらぶれた兵士のように傷つき、街中を彷徨っていたのだ。入籍はしてもバンカーとして銀行に届け出をしない・・・この様相に引いた。一旦長崎に戻ることも真剣に考えたくらいだ。二年・・・三年・・・と辛抱して我慢を重ねて自分の周辺を探索していった。上から目線で、夫ですら、私に対峙して来た・・・とすれば世間はどんな目線であたしを収めるだろうか?抑えるだろうか・・・そういうノンフィクションを書きたい気持ちは根底にあった。しかし当時は、まだ、ブログが世の中には存在しません。少なくとも日本で日記公開はありません。今はここまでの隆盛を見ている進化にかたずを飲み込む・・・しかし耐え抜いた甲斐はやっぱりあったのです。みんなはよく持ちこたえたな・・っていう表現をするのは希少な場合を指すのは実感できます。軽くてふわふわしているように見えてあたしは辛抱の塊なのです。