ゴリラのようちゃん介護日誌〔30〕

 昨日は湯豆腐を食べてくれて嬉しかった。今日は別のものも準備してこれから少しずつ食事を採り入れていく行程に入っている。ただ、問題は、食欲が・・・食欲って本当に大事なんだな!!って改めて思う。私のように肥り過ぎで悩んでいることは彼にとって羨ましいことなのだ。健康でないとこの種の欲望は湧いては来ないんだな?って私は自分にもう一回試練を与えようとそう思う。彼の蓄財のお陰でここまで来ているのに、存分な妻としての役目を果たせなかった・・・。この残念な思いがそのまま試金石になる。なんでそこまで私は彼から頂く金銭に拘ったんだろうって?彼が心から謝罪して来た時に私より遙かに懐の大きい人だということが分かった。私が男なら謝ったりはしない。最期まで自分を変えない。幾ら介護受ける身でも謝ることは自身の非を認めるという大転換だからだ。彼はしかし一気に変わった訳ではなかった。徐々に徐々に説得に入った私・・・今心血を注いで介護が出来る。自分の非を認めるなんて、誰もがもっとも嫌悪する行為。彼は結婚の正体を見たのだと思う。