210311

 震災から十年が経過してみんなの心がようやくひとつになっている。節目だからといって被災者の方々の心の傷が癒えてはいないし、そういった言葉には出来ない調べをあたしは、つつくようなことはしたくない。音楽、文学が網羅出来ない世界こそが人々の身に降りかかって、戦争とも同位にこれは並べられない。傷つき哀しんだ歳月がここで切れる訳ではないからだ。さも、人ごとのように十年を言えない。みんながひとつになれるとしたら、どんな枠組みがあるだろう。真剣に考えている。家があって、家族がいて、そして食べるものがあって、寝床が用意されてある。幸せの気持ちってこの最低限を満たしてこそだと思う。家族を亡くしてここから這い上がるっていう力は他人がおいそれとは言えない。しかしやはり川柳には残して伝えるべきだ・・・。メディアはここまでずっとこの震災を特集してきたからだ。あたしも個人メディアとして及ばずながらこの節目を詠みたい。滑稽や風刺のみではなく川柳にも鎮魂を詠む・・・はある。ほなあ生きまひょ。瓦礫の中 海の底?かと 待ち詫びて 遺骨を分かつ 人間の業かな☆瑠姫☆