ミラクル婆のアラセブ日記☆26★

 

伴侶がいない人間は、何を拠り所としているか?そこが、つまびらかに分かるあたしだ。亡夫も42歳まで独身で何を拠り所にしていたか?っていうとみずからの仕事だった。あまりにのめり込み過ぎて、厳しい激しい性格になったことはよく耳にしていた。甥っ子や姪っ子を大変可愛がり、盆やお正月には兄のいる唐津に帰り、弟のいる、佐賀高木瀬にも遊びに行ったというが心はどうだったんだろう。みんなが、結婚は?ってもはや訊いてはくれなくなる42歳を迎えて、あたしと出会うのだ。しかし最初からあたしと夫は上手く行ったわけではない。金銭的に厳しかった夫の元で生活はかなり、制約も予想されてあたしは自分の忍耐度に自信がなかった。一回結婚していたことで連れ子もあった。申し訳無さだ。父は喜んで預かるとは言ってくれたものの、母は子供が根本的にダメだった。ひとりでゆっくりしていたい性向だったのだ。煩わしいことを嫌う母と子供は好きだけど自分のことで忙しい父。弟はしばらくの間だったが、よく、ふたりの面倒をみてくれた。ほんの数ヶ月、姉のほうが矢上小学校に在学した。今となっては懐しい。孫の一年生の教室の並びに二年生の教室があり、最初見たとき、涙が溢れて来た。私は、運が良かった。いろんな困難をバネに成長を重ねて来れた。