ミラクル婆のアラセブ日記

 父は図書館司書の免許を30代で取り、勤務する中学校で図書室の仕事に入った。どんどん本を読む機会に恵まれていったという。今のあなたにはこの本が今もっとも大事です!!そういうのをアドバイスが出来るようになって指南役も上手にこなすように成長していく。しかしあたしには疑問符はあって、父の勧める本は本当に今のあたしに大事?・・・懐疑も芽生えていたことは事実だった。生まれてからずっと啓示の通りに進んできた。あなたの場合は、人の書いた本を自分の中になるべく入れずに進めなさい。このアドバイスを守ってほぼ他の人の本を読んではいない。今、父が何回かあたしの前に現れて、この本があなたにはピッタリですよ・・と差し出した本の数々を回想している。そして・・・最後の本を思い出している。川柳の群像という本だった。全部を丁寧に読み込むまでに至らなかった。最後はメルカリに出して売った。しかし父の直感は当たった・・・としか今は言えない。相手を思い、書棚からなんの本を選んで相手に渡すか?ほんの一瞬だが、そこには想像を超える人間の予感が介在している。